 【2007年03月30日】 俳句でない「俳句」
今日は,北川えりさんと,駿河台出版社を訪ねた。ここは私の近刊『俳句で覚える 中国語 奥の細道』を出したところだ。次の企画などを話しながら社長や編集者と夕食をとった。その時,『中国語 奥の細道』が市民講座でテキストとして採用され,20部ほど注文がきたという知らせを聞いた。うれしい知らせだが心配にもなった。ひょっとして,「俳句で覚える」というのを,本当に芭蕉の俳句と思っているのではあるまいな。「市民講座」というのが気になる。そういえば「他にも町の公民館から問い合わせがありました」と言っていた。奥の細道を中国語訳したと思われているのではないだろうか。なんだか不安になってきた。そうではないのだ。例えば「“把”構文 動詞ひとつじゃ もの足りぬ」と575調で,中国語の“把”構文は裸の動詞単独ではダメであるということを述べているのだ。「形容詞 昨日のことでも “了”は要らぬ」とは,「うれしかった」「楽しかった」「おいしかった」など,日本語ではいずれもタ形になる形容詞が中国語では“了”は付かないということを言うのだ。私の日記で,こんなことを書いても,あまり効果はないかもしれないが,これをご覧になっている方々だけでも,せめて誤解が蔓延するのを防止する役をはたしていただければと切に願うものである。今夜ご馳走になったのは「牛タン」であった。
 【2007年03月26日】 再び“寒号鳥”
“寒号鳥”はコウモリみたいなものですよ,先生,写真まで出ています。——そう教えてくれたのは私の学生で,想像上の動物かと思っていたらそうでもないらしい。しかし,コウモリでは小学校の教科書にあった挿絵と随分ちがう。はて?と思っていたところ,また情報が入った。「googleで“寒号鳥”を引くと,上から3つめに「河北省ではいまでもムササビのことを“寒号鳥”と言う」とあると教えてくれた人がいて,さっそく引いてみた。確かにそうあったので,コウモリ説の根拠が分かったが,おどろいたことに,google検索で最初にでてきたのが私の日記であった。なんだか,お騒がせしてすみません。こんなことを書いていると不動のトップになってしまうなあ。
 【2007年03月25日】 “寒号鳥”の続き
“寒号鳥”とは何だろう。中国人なら誰でも知っているような単語なのに辞書にでていない。どなたかご存知の方,教えてくださいと日記に書いた。そう言いながらインターネットで検索もしてみた。すると“寒号鳥”という語を使ってブログを書いている人がいた。案の定,中国の人だ。あるいは中国の同名アニメがあり,それについての記事だった。日本ではどうも「寒苦鳥」というらしい。「雪山の寒苦鳥」という説話があると教えてくれた人もいた。仏教説話だ。これだと「寒さに苦しむ鳥」という命名だ。いずれにしろ,ある特定の鳥の名前ではなく想像上の鳥だ,ということが分かった。日本の「大辞林」にはでていた。中国の辞書にあってもいい。今度改訂の機会がきたら,“寒号鳥”を入れるようにしよう。忘れないといいのだが。
 【2007年03月21日】 寒号鳥
気になっていることがある。“寒号鳥”とは何だろう。辞書にも出ていない。でも,中国の人は誰でも知っている。明日こそは巣をつくろうとして,怠けて一日のばしにしていたら,結局,寒さで凍えて死んでしまった鳥だ。私は何となく,「寒くて号(な)く鳥」というぐらいのイメージしかなくて,深く考えたことがなかった。 最近我が家に,北川えりさんと浅川稚広さんがやってきて,中国語の聞き取りの勉強をしている。といっても,児童が聞くような故事をテープで聞いて書き取っているだけだが,このあいだはその“寒号鳥”の話だった。改めて何だろうと思った次第。どなたかご教示ください。
 【2007年03月13日】 受賞の知らせ
中国の漢語弁公室,いわゆるハンバンから連絡があり,私の『必ず話せる 中国語入門』(主婦の友社)が「2006年度最も歓迎された国際漢語教材」9種の一つに選ばれたとの受賞の知らせが入った(原文は“2006年度最受欢迎的国际汉语教材”)。 こういう催しが昨年開かれ,世界各国から中国語の教材が推薦されていることは知っていたが,まさか自分のが選に入るとは考えてもいなかったから,正直驚いた。 他にはアメリカの出版社のものが1つ,あとはすべて中国の出版社の教材だった。日本からはこれが1つだった。 私の『必ず話せる 中国語入門』(主婦の友社)は発売以来,確かに予想を超えて学習者の方に受け入れられている。こんなに息長く歓迎されるとは思いもしなかった。4色カラーで,活字も見やすい。それから発音から始まり,文法アウトライン,表現編,フレーズ集とバランスがいいのだろう。太田みちよさんのイラストがまたかわいい。 さまざまな要素がうまくかみあって,歓迎されているのだろう。受賞なんて,自分には縁のないことと思っていただけに,うれしかった。今日も一人でお祝いでもするか。
 【2007年03月07日】 俳句で覚える 中国語 奥の細道
ここ半年ほど関わっていた参考書『俳句で覚える 中国語 奥の細道』(駿河台出版社)が出来てきた。しばらくぶりの新刊なので一人でお祝いをした。この本はNHKのテレビ中国語会話を一番最初に担当したときのスキットがもとになっている。書肆の惹句には「相原茂のテレビデビュー作」などとある。しかし,何といっても文法ルールを「俳句で覚える」としたところが類を見ない。考えてみると私には「中国語 発音よければ 半ばよし」とか「中国語 飾りは前に 補語後ろ」など,俳句形式で中国語の特徴を指摘するものがある。それにしてもよくテレビで自由なことをさせてくれたものだ。帯にはテレビ出演当時の写真がのっている。私が手に短冊を掲げ,そこには俳句らしきものが書かれている。拡大してみた結果,「纳豆好 难于入口 利于身」とある。中国語で俳句みたいなものを作っているのだ。「納豆はよきかな 口に入れがたしといえども 身に利あり」というほどの意味だが,これが中国語学習とどう関係するのか。番組でこんな遊びをしていたことが信じられない。本屋に並ぶのはおそらく今月の半ば頃だろう。
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