冬が来た!
岸 弘子 ハルピンは、11月8日現在で、最高気温が−2度、最低気温が−12度です。晴れている日でも、空がどんよりくすんでいるのは、『暖气』が入ったからです。10月ごろから、かなり冷え込んでくるのですが、各家庭で暖房器具を用意するのは稀です。ビルの各部屋に、銀色の太いパイプが通っていて、その中に蒸気を通すことにより、ビル全体を暖める仕組みになっています。
『暖气』が入ると、蒸気を起こす燃料に石炭を使う為、なんとなく、街中が煤っぽい感じがするようです。いつ『暖气』を入れるかは、政府が決めるらしいのですが、この季節になると、“○○地方,今天开暖气”というニュースが流れます。それを聞きながら、早くうちの地域でも・・・・と心待ちにしながら、寒さに耐えなければなりません。10月上旬に、各家庭に向け、「準備として水を通すので、水漏れが無いかどうかチェックするように」という通知がありました。そこから逆算して、今年は10月15日ぐらいになるだろうとみんなで予想していましたが、なかなか入る気配が無く、そのまま暖かい地方に出張に出かけることになりました。
11月2日、帰りの列車の窓から、真っ白に雪化粧をした景色を見たときには、ほんとうにびっくりしました。改めて中国の大きさを感じました。身を切るような寒さの中、うちに帰ると・・・・案の定、部屋の中は、ほかほか暖かでした。一旦『暖气』が入ると、ブラウスとベストでも過ごせるくらい、部屋の中は快適です。
ひとつ、不便なことは、市場が閑散としてくることです。今まで、残業で遅くなっても、うちに帰る道すがら、今日は何を食べようかと迷うほどの市が立っていたのですが、今は7時を回ると、ほとんどの市が店じまいをしてしまいます。先日も、迷う間もなく、たたみかけていた豆腐屋で豆腐を一丁買いました。なんと、その豆腐が半分凍っているのです。そういえば、誰かが、冬のハルピンは道に吐いた痰も凍る、と言っていたのを思い出しました。こんなに寒いところで、いくらお金儲けといえ、露天を出すことは容易ではないのでしょう。
私は、ビジネスマナーで、身だしなみのことを教えます。男性は、白いシャツにスーツ。女性は白いブラウスにスーツ(基本はスカート)着用が原則です!と。ですが、この寒さの中では、見た目より、いかに暖かく過ごすかの方が大切であるため、身だしなみにこだわるわけにはいかないのだと、理解できるようになりました。毎日お風呂に入って体を清潔にしなさい、といっても、各国の水事情も考慮に入れると、毎日お風呂には入れない国もあるかと思います。(学生に聞くと、夏場は2,3日に1回、冬場は1週間に1回平均でシャワーを使うそうです)。
これからますます寒さが増す中、どんな面白いことがあるか、わくわくしています。
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