ハルピンレポート最終稿
岸弘子 ハルピンにいるスタッフから、ずいぶん暖かくなったと連絡が入りました。半そでで街を歩く人の姿もチラホラ見かけられるようになったそうです、ただ、日本人スタッフの話によれば、まだまだ長そででなければ肌寒いとか(現地の人と皮膚の厚さが違うのではないかというのが彼の説です)。
ハルピンでの生活の中で遭遇したサプライズを、いろいろ書き綴ってまいりました。私は岡山の港町で生まれ、高校卒業まで両親のもとで育ちました。20歳で兵庫県へ嫁ぎ、40歳になった年に上京。今までの引越しの総数は7回にもなりました。自分自身、かなり順応性のある方だと思いますが、やはり言葉も文化習慣も違う国で生活をするということは、日々、サプライズの連続です。 中身の見えない真黒な袋の中に手を突っ込むのは、とても勇気のいることです。人間の本能として、未知のものに対する警戒心が備わっているからでしょう。手を突っ込んで宝物を見つけるか、大けがをするかはわかりませんが、私は絶対に手を突っ込んでみなければ気が済まないタイプです。
日本で生活する中国籍の人たちはどんどん増えています。しかし、ほとんどの日本の方々は「中国」と言えば「上海・北京」「パンダ・中華料理・・・」くらいしか頭に浮かんでこないと言います。また、昨今の輸入食品の汚染問題などから、あまりいい印象を持っていらっしゃらない方も多いかもしれません。日本の方々が思っている以上に、中国と言う国は大きくて、また、とても可能性を秘めた魅力的な国でもあります。
今回ご紹介した「ハルピン」は昔の「満州」と呼ばれていたところ。ロシアと国境を接する中国最北端の地でもあります。戦争を経験された方々には、特別な思い入れがある土地だと思います。しかし、ここ数年でハルピンは、近代的なビルが次々と建設され、街の様子も、人々の暮らしもずいぶん変わったと言います。現在も、ハルピンで初となる地下鉄が建設中です。日本に興味を持ち、いつか日本へ行ってみたいと夢見ながら日本語を勉強する学生たちで溢れた、活気のある街でもあります。北方らしく、豪快で素朴で温かな人たちがみなさんを迎え入れてくれることでしょう。
日本人が好む海外旅行先で、中国がベスト5に入るというのに、そのほとんどが北京・上海・桂林など、限られたところであるのはとても残念なことです。私が学生の時は、行きたくても政府の規制がかかっていて立ち入り禁止のところが多く、一般の中国の方の家に泊まったり、自由に国内を移動したりなどは夢のまた夢の時代でした。「中国はちょっと・・・・」という方のほとんどが食わず嫌い、袋に手を突っ込むのをためらっている方が多いかと思います。是非、ちょっと長めの休みを取って、ぶらりと中国の地方の街を歩いてみてください。
もし、ほんの片言でもいい、中国語で相手に話しかけることができたなら、「え、何で中国語が話せるの?」と相手は突然、友好的になり、あっという間に「朋 友(友達)」になれることでしょう。(かく言う私も、初めて中国へ行った時は、中国語学習歴3ヶ月、簡単な挨拶ができる程度でした。)
さて、縁があって、7月1日から1ヶ月、無錫という街へ行くことになりました。今話題の『レッドクリフ』の呉の国の中心地です。上海から新幹線で55分という距離ですが、ひと駅隣街である蘇州ほど知名度は高くないようです。さて、今回はどんなサプライズに遭遇できるでしょうか。数か月ほったらかしになっていたバックに荷物を詰めながら、想像を巡らせています。次回の無錫レポートでお目にかかれることを楽しみに・・・。
まったくの素人文章で失礼いたしました。また皆様には、長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。
(2009年6月28日)
|