やっぱり 中国
岸弘子 短期講座が終了し、打ち上げの食事会に参加しました。学校の役員、会社の経営者など、そうそうたる顔ぶれ。さて、そんな彼らの話題の中心は、新しく始めるラーメン店のこと。ちょうど1ヶ月前、私が無錫に着いた歓迎の食事会のときは、観光協会と合同でガイドやホテルマンの人材育成について熱く語っていたばかりというのに。きくところによると、以前はIT関連の会社であったそうで、今、ラーメン店開店のために走り回っているのは、以前ITの仕事に携わっていた社員たちだといいます。
日本のチェーン店を呼んで、無錫市内に数十店舗展開する。年収五千万円は固い!上場の可能性もある!!絶対に成功する!!!と、獲らぬ狸のなんとやらで、話はどんどん大きくなっていきます。そして最後は「岸先生も、ぜひ参加してください!」
以前の私なら、「はい、是非。」と感激して承諾していたと思いますが、ここ1年ほど中国でお仕事をさせていただき、この手のお話しは軽く聞き流すべきだということを学びました。彼らは余るほどお金を持っているので、必ず事業は始めるでしょう。しかしながら、基礎のコンクリートも固まらない上に、突貫工事で高層ビルを建てるようなもので、早くて半年、遅くても1年後には崩れ行く運命なのです。「そういうわけで、岸先生には辞めていただかなくては・・・・はい、さようなら。」という日は遠からじ、というわけです。
今回の外国学校のプロジェクトも、「300人の学生が集まる!」ということで、もう一人の日本人の先生が無錫に呼ばれていましたが、ふたを開ければ120人程度で、気の毒に、彼女は3日後に無錫を後にすることになってしまいました。私も、講座が終わって1週間は無錫に滞在して欲しいといわれていましたが、社長がラーメン店のことで忙しく、学校のことは講座終了と同時に終わり。航空チケットの予約変更ができないため、急遽、上海へ向い、帰国まで上海に滞在することになりました。
純粋に教えることが好きで日本語教師になる人はたくさんいます。海外の教壇に立っている人たちは、日本語を勉強したいと思っている海外の生徒たちに、日本語や日本について教えたい!そういう情熱に燃えている教師たちばかりです。今までに何人かの日本語教師の方たちとお話をする機会がありましたが、誰もがみな、中国で教師を続けていくことに不安と虚しさを感じ始めていました。「先生、先生」と奉られて、高価なレストランで接待を受けていたかと思えば、ある日突然「さようなら」。気まぐれな経営者たちのマネーゲームに踊らされているような虚しさばかりが残ると・・・。
それでも、ああ、これが中国という国なんだ、と受け入れるしかないのかもしれません。今回も、4日間の上海観光ができる機会をもらったのだとプラスに考えて、しっかり楽しんでこようと思います。上海レポートがかけるかもしれませんし・・・・。いずれにせよ、中国でやっていくためには、予想外の事態に対して柔軟に対応する能力、さまざまな矛盾を受け入れることができる寛容さが必要だということです。
2009年7月30日
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