MAO的小屋 ~相原茂の隠れ部屋~
Home Profile Essay Diary Column Gallery Books

MAO'S Profile
雑誌、新聞、書籍などに寄稿したエッセイ集。
中国の本屋さんで

岸弘子
日本に帰国して、久しぶりに本屋へ出かけました。無錫でも「書城」と呼ばれる大きな書店があったので、何度か日本語のテキスト探しに出かけました。デパートや飲食店など、日本と中国の違いがかなり無くなってきたと感じますが、やはり、書店だけは、かなりの違いを感じます。紙の質や印刷技術の関係で、本の質そのものも違いますが、店内の見やすさ、欲しい本の探しやすさからいって、中国の書店は、まだまだだという感じを受けました。「外国語」「料理」「経済」など、大まかな分類はされているのですが、並べ方が実にいい加減で、「並べてある」というより「ただ置いてある」状態です。本がたくさんある倉庫のような風景を想像すれば、それに近いかもしれません。そのため、店員に欲しい本名を告げても、探し出すまでにかなりの時間を要します。挙句の果てに「不知道!」と言われ、自分で探さなければならなくなることも・・・。

久しぶりに日本の書店で、その居心地のよさに時間を忘れて読みふけってしまいました。読みたい本を数冊手にして、併設のスターバックスでコーヒーを求め、時間を気にせずに本の世界に没頭できるのですから、天国と言わずして何と言えばいいのでしょう。

しばらく中国へいけそうにもないので、中国語力を落とさないために、いろいろな中国語のテキストも見てみましたが、結局、満足できるテキストを見つけることはできませんでした。棚を二つも占領している英語のテキストの種類の多さにいささか恨めしさを感じずにはいられません。

つい、先日も、ある中国語教室のサロンに応募したところ「参加者が少なくて中止になりました・・・」という悲しいお返事。娘が見学に行った英会話学校は、定員オーバーで、空きがない状態だというのに。実は、中国の書店の外国語のテキストコーナーでも、日本語の10倍近くを英語のテキストが占めています。「外国語=英語」という常識は、揺るがないもののようです。(しかしながら、若者に人気のマンガコーナーでは、その9割以上を日本の漫画が占めていますから、これは少し自慢してもいいかもしれません。)

さて、中国の書店の話に戻りましょう。欲しい本が決まったら、一応パラパラと中をチェックして、ページに抜けがないか、破れたり汚れたりしていないかよく見る必要があります。羊の串焼きや、肉まんをほおばりながら、座り込んで本を見ている人も少なくありませんし、商品だというのに、かなり扱いが乱暴ですから。また、数階建ての大きな書店になると、各フロアにレジがあって、支払いができるようになっていますが、その時に貰ったレシートは念のために大切に持っておいた方がいいと思います。最終的に店を出る時に、再度チェックが必要な店があるからです。(支払いの時に、本の裏表紙にスタンプを押し、それでOKのところもあります。)

余談になりますが、中国には、雑誌や新聞などの軽い読み物を並べて路上で販売しているスタンドのようなものが至る所にあります。芸能界のゴシップ雑誌や、若者の好きなファッション雑誌。スポーツ情報誌やちょっとお固い経済、株式などなど。時間があるときにちょっと立ち寄って、スタンドのおじさんと会話を楽しむのも面白いと思います。

2009年8月7日


他のエッセイを読む